羅臼昆布

高級昆布のひとつ、羅臼昆布。

世界遺産にもなった自然たっぷりの環境の中、

濃厚な出汁が取れる昆布が育つ。

オニコンブと羅臼昆布

昆布の一種、オニコンブ。

生息地域は厚岸~根室~羅臼の一帯と、北方諸島。

名前の由来は、その大ぶりな姿形から。

波の影響をあまり受けない穏やかな場所に生息する。

根と葉を繋ぐ茎は太く短い。

葉の部分は幅広で20~30㎝、大きいと50cmにもなる。

中心部が厚く、外側は薄めで大きく波打つ。

長さは、1.5~3mほど。

巨大な笹の葉のような形状で、下の方が幅広。

形や厚みなどが生息地により若干変化する。

羅臼昆布と呼ばれるものは、知床半島の羅臼側のものだけ。

ほかの有名昆布に比べ、その生息範囲は狭い。

検査時の名称は、利尻系えながおにこんぶ。

高級昆布の一角、真昆布利尻昆布と並ぶ。

羅臼の昆布が世に広まったのは、明治に入ってから。

開拓の進展と流通の拡大により、

その良さが知られることになり、全国に広まった。

羅臼の昆布

北海道羅臼町は、北海道の東部、知床半島にある町。

半島の南東側、オホーツク海と太平洋を結ぶ根室海峡に面する。

知床半島の中心には、知床火山層と呼ばれる山々が連なる。

エゾマツ・トドマツ・ミズナラなどの原生林が多く、

世界自然遺産にも登録されている。

自然たっぷりで野生動物も数多く生息。

知床の山からは羅臼の海へ数多くの川が流れ、

栄養豊富な水を海へと届ける。

冬には北から流氷がやってくる。

流氷にはプランクトンを増やす働きがあり、

オホーツクの海の豊かさは日本屈指。

海の生き物にとって栄養たっぷりの環境で、羅臼昆布はよく育つ。

昆布が海の森を形成することで、さらに他の生き物もよく育つ。

昆布漁から出荷まで

羅臼の昆布漁は夏。

2年目の昆布が漁の対象。

かぎおろしと呼ばれる解禁日が7月にあり、

羅臼の昆布漁がスタート。

船の上から箱メガネで昆布の状態を見定め、

カギ棒などの道具を使い、引っ掛け巻き付け採取する。

漁師さんの熟練の技が光る。

早朝に漁に出て、8時頃には戻り、天日干しが行われる。

天気の良い日は浜が昆布で覆われる光景となる。

昆布漁は8月下旬までの約1ヵ月間。

日干しが上手くいかないことには良い製品とならないため。

天候状況により出漁できる日は限られる。

日干しはスピード勝負なので皆総出での作業となる。

11月までは製品化に向けた加工が続く。

乾燥・庵蒸(あんじょう)を行い、適度な乾き具合にする。

しわ取り・ひれ刈りなど、40を超える工程を経て完成。

選別・等級分けされ、出荷段階に入る。

ランク付けは細かく設定されていて、

天然が養殖か(天然>養殖)、

獲れた時期が早いか遅いか(早い>遅い)、

表面の白い粉・マンニットの出方(少ない>多い)、

傷の有無(傷なし>傷あり)、

さらに形・大きさ・厚さなどにより、等級付けがなされる。

等級付けを受けた昆布は、

箱に昆布等級別バンドを掛けられる。

バンドの色や掛け方により、一目で分かるようにされる。

トップクラスは基本的にあまり出回らず、

出荷先は料亭や日本料理店などが多い。

新物も良いが、寝かせることで味わいアップ。

一年以上低温で熟成させることにより、

味のカドが取れて、旨みも風味も増す。

ひねもの・囲いものと呼ばれる。 

特徴・用途

味の強さに定評がある。

旨みが濃厚でコクもある出汁が取れる。

立ち上る香りの良さも特徴。

色は若干の黄金色で少しにごる。

主に、色がついても良い料理に使われる。

醤油やお酢に入れても、いい味をプラスする。

あまりとろっとせず使いやすい。

出汁を取ったあとの昆布は、

松前漬や昆布巻き、塩昆布、酢醤油漬けなどに出来る。

旨みが強く、幅も広いので、

昆布締めにもよく用いられる。

比較的繊維質が少なく柔らかめの昆布のため、

食べる昆布として多くの加工品も作られる。

おつまみ昆布や佃煮、とろろ昆布、おぼろ昆布など。

昆布茶や昆布水用の根昆布も販売される。

養殖昆布

重要な昆布のひとつとして養殖技術も確立されている。

昆布の種苗をロープなどに植え付け、海で育てる。

状況を見て間引きなども行い、均一に育つようにする。

天然物に比べ、大きく育ち見栄えが良く、

出荷量の安定化に貢献。

繊維質がやわらかめになるため、

食べる昆布としての需要に応える。

若い羅臼昆布

羅臼昆布のメインは2年物だが、

若い1年物も間引きなどにより採取される。

羅臼若生(わかおい)昆布と呼ばれる。

2年物に比べ、薄く柔らかいので、

昆布巻きやおでんの具、サラダ昆布に使いやすい。

若くとも良い出汁が取れる。

羅臼昆布と富山県

昆布は北陸地方から近畿地方で多く消費されるが、

中でも富山県は昆布の消費量が日本一。

江戸時代に昆布は北前船に乗り、

北陸を経て大阪や沖縄、中国へと運ばれた。

中継地点であった富山では、昆布を使う文化が浸透していた。

さらに明治に入ってからの北海道入植では、

富山の出身者が羅臼に多数向かった。

良い昆布が取れることから、

地元富山に送られることも多く、

いつしか羅臼昆布が富山で広まった。

現在では羅臼昆布の一大消費地となっている。

富山では昆布を使った料理も多く、

他地域では見られないようなものもある。

昆布締めは定番。

富山湾は海の幸の宝庫。

冷蔵庫の無い時代には、

昆布締めにすることで保存性も高まるため広まった。

その対象は魚介類だけに留まらず、

山菜や牛肉・豆腐なども昆布締めにされる。

昆布巻かまぼこは、富山の魚と昆布の合わせ技。

白身魚のすり身を昆布で巻き、蒸し上げる。

昆布の味が染み込み、味わい深くなる。

黒とろろは、その名の通り、黒いとろろ昆布。

昆布のへり・耳の部分だけを削ると、黒いとろろが取れる。

また、一年物の薄い昆布をさらに薄く削ることでも作られる。

すこし酸味が強く、旨みもたっぷり。

とろろ昆布のおにぎりは、

おにぎりにとろろ昆布をまぶしたもの。

コンビニなどでも売られている定番メニュー。

とろろ昆布を使い分け、白と黒の2種類が作られる。

また、昆布パンや昆布ナンなど

昆布を使った新しいメニューも作られている。

関連名物

真昆布

渡島半島東部 大阪で人気

利尻昆布

利尻島オホーツク 京都で人気

日高昆布

日高地方沿岸 煮物や加工に向く

長昆布・厚葉昆布・猫足昆布

釧路から根室にかけて 食べる昆布

ガゴメコンブ

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外部リンク

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