利尻昆布

北海道の名物の一角を担う昆布。

いろいろな種類のある昆布の中でも、

高級昆布として知られる利尻昆布。

上品な味わいと澄んだ色合いの出汁は絶品。

湯豆腐や懐石料理などの京料理に欠かせない存在。

海藻の昆布

冷たい海流のエリアに育ち、

比較的浅めの海底に生える海藻。

昆布は他の海藻とともに、

藻場と呼ばれる群生を作る。

さながら海の中の森のよう。

陸上の森がそうであるように、

海の森である藻場も多くの命をはぐくむ。

光合成により海中に酸素や栄養を供給し、

水質の浄化作用も持つ。

枯れた海藻は微生物の繁殖を助ける。

海藻が生い茂ることで、

小魚やエビ・カニ・ウニなどの住処・産卵場所にもなる。

また昆布自体もそれらの餌となる。

小動物が増えることで、それを目当てに

中型大型の魚なども集まる。

こうして藻場は多様な生物が生きる場となる。

北海道はにたくさんの海の幸が獲れることで有名だが、

それらを土台から支えるものの一つが、

昆布に代表される豊富な海藻類といえる。

陸上の開発により、海に流れ込む水の

栄養度が低下したり汚れた水が増えたりすると、

海藻の光合成の妨げとなり、藻場の水質浄化作用も弱まる。

藻場の生物養い力も弱まり、結果として海が痩せていく。

襟裳岬が顕著な例。

牧場開発・森林減少によるハゲ山化→海への泥水流入→

前浜が泥まみれで昆布も育たない→魚の水揚げ量減少→

がんばって山の緑化→川・海の水質も改善→

昆布も元気に→魚の水揚げ量も回復 やったね!

水産業が基幹のところも多く、水揚げ量を維持するためには、

海の状態を維持していく活動も行うことが重要。

そのため各地で河川沿いの緑化、

藻場の維持・造成、養殖放流のバランス調整、

などの活動が幅広く行われている。

食べ物としての昆布

日本食に欠かせない昆布の出汁。

鰹節とともに日本の食文化のベースとなっている。

日本での生産量の大部分を北海道が占める。

広く長い北海道の海岸のほとんどで

何かしらの昆布が生息している。

一口に昆布といっても、

生える地域により種類が様々。

出汁の出方や柔らかさも異なり、

それぞれの昆布で使われ方も違う。

代表的な昆布の銘柄を挙げると、

函館などの真昆布ガゴメコンブ

知床半島の羅臼昆布

日高沿岸の日高昆布

東部太平洋岸の長昆布・厚葉昆布・猫足昆布

北の利尻昆布

それぞれの特徴は各ページに

テキトーに書いているのでそちらを参考に。

北の北の昆布

利尻昆布は、北海道の

日本海側から宗谷岬を経て

オホーツク海沿岸まで広く生息する昆布。

主産地は利尻島・礼文島・稚内周辺といった北海道最北エリア。

長さは2.5mほどに成長、

笹の葉のような細長い形をしていて、

海岸の岩礁に生える。

寿命は2年、1年で一度葉が枯れ、根からまた生える。

2年目の初夏ごろに成長のピークを迎える。

高級昆布として有名で、産地の中でも

利尻島・礼文島産のものが品質も良いといわれる。

生産量は稚内市側の方が多く、安定供給に貢献。

利尻・礼文と稚内側では、同じ利尻昆布でも

若干出汁の色味などが違うらしい。

地域の水産業における利尻昆布の存在は大きく、

その水揚げ量・質の安定はとても重要。

昆布の生える岩礁の整備や、その周りに設置し

波の影響を弱める「囲い礁」の整備、などを行う。

昆布は寿命が2年。そのため2年で生え変わる。

昆布漁をする方にとっては、

年ごとの変動が大きくなってしまうのは困りもの。

安定した水揚げ量を維持するため、

利尻昆布も養殖技術が確立されている。

漁期は夏が中心。

6月中旬からスタートし、7月にピークを迎え、8月半ばまで続く。

昆布漁は早朝に始まり、

細長い舟に乗った漁師達が一斉に出港する。

まずはイイ昆布の生える漁場にあたりをつけ、

箱メガネで海底の昆布の様子を観察する。

素早くよいものを選べるかどうかが漁師の技量。

そして、カギのついた長い棒状の道具で

昆布の根本を引っかけて採る。

養殖昆布はロープに苗を植え付けて育てる。

収穫する時もロープごと引き上げられるのでスムーズ。

作業は十分にハードですが。

よく育ったナイスな昆布を舟に満載したら、

港へ戻って天日干しに入る。

産地特有の浜辺が昆布で黒く覆われる光景が広がる。

イイ昆布が採れても、その後の加工で品質は大きく変わる。

乾物になってこそ本領を発揮するのが昆布。

天候や気温がバッチリな時は、その品質にも期待ができる。

逆に天候不順が続くときには、漁にも出られない。

商品として出荷されるまでには、数多くの工程と時間を要する。

程よくしっかり干され熟成した利尻昆布は、

等級分けされ京都などの消費地へと送られる。

消費地から遠く離れた地域のため、

魚など生鮮での輸送は難しいが、

乾物ならば遠距離の輸送にも向く。

日本の食文化が世界に広がる現代。

それに伴い昆布需要が広がる可能性も大いにある。

高品質を誇る日本ブランドの一つとして、

世界各地への出荷をも視野に入れた情報発信や、

信用度の高い加工・流通体制の構築にも期待したい。

利尻昆布の特徴・使い方・加工品

利尻昆布の特徴は、出汁がよく澄み、

癖のない上品な味わいを持つこと。

香りも主張し過ぎず心地よい。

昆布自体の肉質は硬め。

本格的なところでは、新物は使わず

数年単位で寝かせたもの(ひねもの)を使う。

適切な温度・湿度の中で寝かせることにより、

昆布が熟成し、出汁の味わいも変化。

カドが取れてマイルドな味わいとなり、香りもさらによくなる。

料理素材の色合いや香りへの影響が少ないため、

旬の食材の持つ特徴を大事にする京料理が主戦場。

そのため、上物の利尻昆布は大部分を京都の料理店が消費する。

産地・問屋・料理店という繋がりも強い。

その出汁は、京都名物の湯豆腐や懐石料理、

精進料理やおばんざい(惣菜)など、幅広く用いられる。

京の漬物代表である千枚漬けも、

本格的になるほど利尻昆布が味の決め手となる。

昔の京都は、内陸ゆえ新鮮な海産物は使えず、

地場野菜や山菜、豆腐や川魚、干物や乾物などが

メインの食材となっていた。

その限られた素材の良さを最大限に引き出し、味だけでなく

場の雰囲気や季節感をも楽しむ料理として発展した京料理。

食材の味・香りを邪魔することなく引き立てるのに向いた

利尻昆布の出汁は、現在でも大きな存在となっている。

出汁を取ったあとでも十分おいしく、

刻んで煮物と一緒に炊いたり、

ゆっくり時間をかけて佃煮にするのもよい。

厚めなのでしっかりとした歯ごたえを楽しめる。

油であげてさくっと香ばしく食べるのもアリ。

浅漬けに混ぜてみたり、刻みに刻んでつくねに入れたり、と

いろいろな可能性を持つ。

硬めで削っても変色しにくい性質のため、

高級とろろ昆布・おぼろ昆布にも加工される。

産地では、乾物での出荷のほか、加工品の製造も盛ん。

巣昆布や昆布出汁をきかせた昆布醤油、

昆布茶や粉末昆布などが作られる。

さらに利尻昆布ラーメンというのもある。

昆布を麺に練りこんだ乾麺タイプ。

麺自体から良い香りと味わいがあふれる。

昆布が入っているため、麺の食感も違うので、

そこらへんの即席ラーメンとは別と考えた方がいい(価格も)。

スープにもたっぷりと利尻昆布のエキスが含まれ、

麺とスープで利尻昆布のWパンチがガツンと効く。

スープを少し残し、おじやにしても旨い。

外部リンク

利尻漁業協同組合

漁協の紹介

香深漁業協同組合

漁協の紹介

船泊漁業協同組合

漁協の紹介

利尻町

自治体公式サイト

利尻富士町

自治体公式サイト

利尻島観光案内

観光情報やイベント情報など

礼文町

自治体公式サイト

礼文島観光案内

観光情報やイベント情報など

Google検索 「利尻昆布」

関連名物

利尻昆布

料亭でも用いられる高級昆布

利尻島のウニ

おいしい昆布で育つウニ

礼文島のウニ

夏が旬 昆布を食べて身入り良し

礼文のホッケ

秋が旬 脂の乗りに自信あり

礼文のアワビ

北の海で育ったコリコリ食感

サイト内リンク

北海道の名物TOP

北海道の水産物

北海道の水産物/オホーツク・宗谷

タグ: , , ,