枝幸のナマコ

毛ガニが有名な枝幸町。

ナマコも獲れ、その加工品・キンコは

中華圏に輸出され、高い評価を得る。

品質維持と資源維持の両立を図る。

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枝幸(えさし)町

北海道北部にある町。

長いオホーツク海沿岸地域の

けっこう上の方にある。

面積の8割が森林を占め、

その養分は町を流れる多くの川を通し、

オホーツク海へと届けられる。

オホーツク海と山・森の栄養で育った

たくさんの水産物が獲れる。

毛ガニ・ホタテ・サケ・ナマコなどが名物。

道南にある江差町と呼び方一緒で

混同されやすいが、場所がぜんぜん違う。

ナマコ

おおざっぱにいうとウニやヒトデの仲間。

体の9割が水分という軟体動物。

ヘチマのような細長い形をしていて、

イボイボのような突起を持つものもいる。

ナマコの名前だが、もとは一文字の「コ」。

海鼠でコと読み、生の海鼠でナマコ。

これが一般的な呼び名になった。

煎る(乾かす)+コ=いりこ、

コ+わた(内臓)=このわた、といった感じで

ナマコ関連の言葉には「コ」が多く使われる。

乾燥ナマコは、その小ささ・軽さながら、

超高級品として扱われたため、

金+コ=キンコとも呼ばれる。

世界に1500種類ほどもいて、

巨大になるものは

長さ4m太さ10cmを超えるらしい。

日本周辺にも200種類ほどが生息していて、

マナマコが多い。

食用ナマコも、ほとんどがこのマナマコ。

マナマコの大きさは、

30cmくらいの長さでずんぐり俵型。

体色により、アカ・アオ・クロと区別され、

人気や価格・向く料理も違ってくる。

枝幸のナマコ 漁と資源

枝幸でのナマコ漁の歴史は古い。

まだ藩政の時代、1865年頃から

ナマコの桁曳き網漁は盛んだったらしい。

時代は進み、昭和半ば頃まで100年程、

ナマコ漁は続けられた。

価格の低迷や漁業の主体が変わったことから、

昭和38年にはナマコ漁も行われなくなり、

58年までの20年間は空白期間となった。

枝幸のナマコ部会が復活したのは、

昭和も末近くの昭和60年。

現在、枝幸では全船桁曳き網でナマコを漁獲。

桁網という大きな袋網状の漁具を

船から海底に下ろし、引きずるようにして

ナマコを捕獲するやり方。

漁期は夏が中心で、6月から8月頃。

おもに岩礁地帯で操業している。

獲れたナマコは加工されるが、

加工に入るまでの鮮度と質がとても大事。

ナマコを船に揚げたら手早く丁寧に選別し、

大量の氷で鮮度を維持。

港に着いたら、すぐに

加工に移れるようにしてある。

当初は豊富な資源があり

あまり気にせず漁をしていたが、

20年ほども経つと目に見えて

獲れる量・大きさが減り始めた。

需要やブランド力の高まりもあり、

漁獲量が増加し、自然回復を超えたため。

現在では漁獲許容量を設定し、

獲り過ぎないようにしている。

ナマコの分布や密度などの資源調査、

水揚げされた漁獲物の調査、

操業日誌の継続的な記載なども行う。

遅いなー感は否めないが、

日本および世界の漁業でよくある光景。

完全枯渇よりかは随分マシ。

ナマコは生態やライフサイクルなどが

まだまだわからないらしく、

稚ナマコの自然放流などの効果も不鮮明。

とりあえずナマコの自然繁殖での

増加を妨げないようにし、人気が高いうちに

効率的な資源回復方法を見つけたいところ。

資源維持しようとしてるのに、

なにすんだ!が密漁。

ナマコで検索すると密漁の記事ばかり。

獲りやすい上に高価なため、

特に狙われやすい。

ナマコ資源維持のためには、

効率的な密漁対策も欠かせない。

そしてそれはとても面倒くさい。

ドローンとか導入されたりするのかね。

枝幸のナマコ 加工と出荷

枝幸のナマコはそのすべてが、

乾燥ナマコ(キンコ)に加工される。

水揚げされたピチピチのナマコは、

時間を置かず、各漁家で自家加工される。

評価されるキンコは、元の品質にプラスし、

乾燥過程がとても重要。

キンコ加工には多くの手間がかかる。

内臓除去などの下準備をし、一気に釜茹で。

じっくり焦らず乾燥させたあと、

選別を受けてやっと出荷される。

漁は夏の6~8月なのに対し、

出荷は初冬の11~12月頃となる。

キンコの消費地は、日本ではなく、

中華圏が大部分を占める。

丁寧に戻されたナマコの姿煮は

高級料理として富裕層に愛される。

他にぶつ切りにされて、炒め物にしたりする。

北海道産のキンコは、その品質だけでなく

トゲの数や立ち方などからも評価が高い。

中でも、枝幸産のキンコは既に

「枝幸産北海キンコ」として

トップブランドになっている。

キンコの生産には、多くの時間と

人件費や設備維持などのコストもかかるが、

枝幸では全量キンコ加工にこだわる。

漁以外で時間がかかることは、

操業時間が制限され、漁獲量把握もしやすい。

生の状態での出荷では、

水揚したら即出荷どんどん出荷となり、

漁獲制限・歯止めは非常に難しくなる。

なににもましてナマコ資源維持が最重要。

キンコ加工はコストも時間もかかるが、

ナマコで継続して食っていくには必要。

漁獲許容量も減ってきて、

各漁家で高価値のキンコ、

すなわち「大きくて品質もイイもの」への

シフトも行われ、こちらも資源の

自然回復には良い傾向。

イイものしか出荷しない、には

ブランド力を高める力もある。

今では、量と金額の比でいえば、

枝幸が日本一の漁獲量を誇る

自慢の毛ガニに並ぶほどの

存在となっているナマコ漁業。

企業も参加したナマコ養殖事業も

各地で大規模に行われつつある。

量では勝てないかもしれない。

しかし、枝幸のナマコには

既にブランドとしての名声がある。

信頼性・安定性はおおきな武器で、

新参が手にしたくても、それは無理。

あとは如何にして、品質と量を落とさず、

安定して出荷できるか、が大事。

そのためにもナマコ資源の

維持・保護・増加に力を注いで頂きたい。

ある程度の資源量があれば

大きさや状態も選べるし、

不意の資源減少にも多少は耐えられる。

キンコの市場規模が大きくなると、

まがい物の存在も当然出てくる。

消費者までの流通経路の透明化や

産地・生産者証明など、

トレーサビリティも必要な時代です。

枝幸の漁業

ホタテとサケが漁業の柱。

この2種でおよそ7割を占める。

枝幸町ではほかにも、

毛ガニやナマコ、スルメイカにタコ、

カレイ類なども獲れる。

偏りが減れば、どれかが不漁の時にも

別の品種で補える。備えは大事。

資源を把握・維持、できれば増やし、

漁業の多角化を図っていきたい。

広い枠としての枝幸ブランドが

知られるようなPR・情報発信も重要。

外部リンク

枝幸漁業協同組合

漁協の紹介

枝幸町

自治体公式サイト

枝幸町観光協会

観光情報やイベント情報など

Google検索 「枝幸町 ナマコ」

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