蝦夷豚

北海道十勝・幕別町の

北海道ホープランドが生産する豚。

輪作の休閑地を利用した放牧豚で、

畑・農産物・豚の循環を意識した

農業・養豚を行っている。

名物一覧での現在地
ホーム北海道の名物畜産物銘柄豚

幕別町と北海道ホープランド

北海道東部十勝エリア、

幕別町にある農場。

幕別町はナウマンゾウが有名。

パークゴルフの発祥地。

南北に細長いエビフライみたいな形。

そんな幕別町は、農業が盛ん。

広い畑を活かした輪作がメイン。

その幕別町で、

輪作に放牧養豚を組み合わせた

有畜循環型の農業を行っているのが、

北海道ホープランドという農場。

連作と輪作

連作障害と輪作について

同じ畑で同じ系統の作物を

続けて育てる(連作)と、

土壌成分の偏りや

有害な微生物・病原体が増える。

これにより病気にかかりやすくなり、

収量や品質も低下する。

これが連作障害。

ある程度の年数をおけば、

土壌の状態も改善するが、

4・5年ほどとかなり長い。

これに対応する農法が、輪作。

農地を区分けし、複数の作物で

ローテーションさせるようにし、

土地の活力・栄養素を維持する。

十勝地方では、小麦・ジャガイモ・

豆・ビートの4輪作を基本とする。

そこに牧草などの緑肥、

土壌を元気にする植物、を撒き

休閑地の年を挟む5・6輪作もある。

輪作は広い農地と年単位の計画性、

幅広い農業知識などが必要となる。

日本では北海道以外だと難しい。

輪作&放牧

北海道ホープランドのオーナーは

元々農作物の輪作を行ってきたが、

あるとき広い農地が使えるようになり

念願だった放牧養豚をスタート。

その昔ヨーロッパでの畑輪作を見て

放牧豚がのびのびと過ごす光景が

印象に残ったらしい。

豚の放牧を、十勝輪作の

休閑地・牧草部分に組み込み、

有畜循環型の輪作を行う。

ほぼ0からのスタートだったが、

徐々にノウハウを蓄積し、

今では常時400頭以上の放牧豚を

飼育している。

放牧生活

春先に生まれた子豚は、

ある程度の大きさになるまでは

豚舎で大事に育てられる。

体の成長とともに、

徐々に外での生活に向けて

その体を慣らしていき、夏ごろには

完全放牧へと移行する。

放牧場所は畑。

ある程度の大きさに区分けし、

一月ほどで移動を行う。

そこでエサを食べ、土を掘り、

寄生虫対策も兼ねた泥浴びなど、

自由気ままに暮らし、成長する。

北海道の厳しい冬を迎えても、

そのたくましさは衰えず、

雪原となった畑の上を走り回る。

長い冬を乗り越えるために

脂肪はしっかりと厚くなり、

体表の毛もどんどん長くなる。

食べ物

放牧豚の食べ物は、

大きく分けて2つ。

放牧地にあるものと

飼料として与えられるもの。

放牧地には事前に牧草の種をまき、

生えてきた牧草を豚たちは食べる。

元々雑食性の豚、

牧草の緑の部分だけでなく、

土を掘り起こし牧草の根っこ、

さらに土中の虫なども食べる。

時期によっては、収穫直後の畑も

放牧地となり、農作物の残りや

雑草などもきれいに食べてしまう。

これにより、土は耕され、

次の畑での利用時の雑草や

虫の発生も抑えられる。

たっぷり食べたらたっぷり出るフンも

畑に吸収され堆肥となり、

作物の出来をよくする。

放牧地で得られるもの以外にも

飼料として農作物が与えられる。

メインは自家製の野菜。

商品には向かない規格外品の

旬な野菜がたっぷり与えられる。

農閑期の冬場は、

自家循環が難しいので、

農協からの長芋規格外品や

秋に取れたジャガイモなどを与える。

厳冬期には、体力も必要になるので、

穀物中心の配合飼料も与える。

放牧養豚により、農薬や肥料を

抑えられるほどに畑の活力は増す。

それにより野菜は大きく育つ。

一部は飼料として豚を大きく育てる。

で、良く育った作物と豚は出荷。

以下ループ、という循環ができる。

今後の展望としては、

冬場に与える穀物飼料も含めた

一年中の自家循環を目指す。

育てることと食べること

雑にいうと、家畜とはいえ

ストレス少なく健康に育てて

その命をいただこう、というのが

アニマルウェルフェアの考え方。

動物福祉とも呼ばれる。

狭い豚舎ではなく広い放牧場で

のびのびと生活し、よく食べ、

病気にかからないよう注意し、

適切に取り扱う。

去勢や交配などの場面でも

なるべく豚の負担にならないように。

欧州で広く普及した考え方で、

蝦夷豚の育成にも

大きく影響を与えている。

お肉

蝦夷豚は出荷まで15ヶ月ほどかかる。

普通の豚舎での養豚よりも

かなり長めの期間。

その分、体はしっかりと大きくなり、

150キロほどにもなる。

放牧地でしっかりと運動し、

たっぷりとエサを食べたおかげで、

美味しい豚肉となる。

その赤身には適度なサシが入り、

旨みと歯ごたえが楽しめる。

脂身はさっぱりとしていながら

しっかりとした甘みと香りがある。

特有の臭みも抑えられ、食べやすい。

蝦夷豚の出荷先は、

7割ほどが東京のレストランなど、

残りが地元消費となっている。

帯広市の飲食スポットである

「北の屋台」には、十勝の農家が

合同で出しているお店、

農屋(みのりや)もあり、

蝦夷豚をはじめとした

十勝の地産地消を楽しめる。

十勝のブランドへ

放牧豚を十勝のブランドとして

確立すべく活動も行う。

北海道ホープランドが中心となり、

いくつかの放牧養豚家や

流通業者などが研究会を開催する。

飼い方や施設、管理の方法などの

ガイドラインを定め、高品質な

放牧豚を育て、出荷しようというもの。

十勝名物の一角となることが目標。

十勝&放牧スタイルだからこそ、

の点を活かし頑張っていただきたい。

<放牧育ちの健康豚>

大地を走りまわることで

豚肉が本来持っている

歯ごたえも旨みもある赤身に、

厳しい北海道の冬を耐えるために

必要なものとして付いた

甘みも旨みもたっぷりな脂身。

運動不足な現代人にぴったり!かも。

<放牧野菜>

元々、畑での豚の放牧は

畑の活力を回復維持するためのもの。

フンは堆肥として畑の栄養となり、

豚が土を掘り返す行動も効果的。

それにより元気に育つ農作物。

放牧野菜としてセットでどうぞ。

<パッチワークを走る豚>

見せられる養豚、というのもポイント。

北海道の名物な風景の一つ、

輪作による色とりどりの畑。

パッチワークの野ともいわれる。

さらに、そこを走り回る放牧豚たち、

という光景は地域特有のものとして

地域観光・エコツーリズム的にも

希少な財産となりうる。

ブランド化!ブランド化!と

言うのは簡単だが色々大変。

品質の明確化と向上と安定、

出荷先の確保と流通の安定、

知名度・イメージのアップ、などなど。

一朝一夕にできるものでもないので

地道に頑張っていただきたい。

まだまだ勢力の小さい放牧豚。

放牧地に比例した出荷量のため、

そんなには多くない。というか少ない。

近代化した豚舎での養豚に、

数で打ち合うのは無理。

独自性と高い品質により、

細く鋭いブランドへと

成長することに期待したい。

外部リンク

蝦夷豚

蝦夷豚について色々

北海道ホープランド

農場での活動や販売など

北の屋台

帯広にある屋台街

幕別町

自治体公式サイト

幕別町観光物産協会

観光情報やイベント情報など

Google検索「幕別町 蝦夷豚」

名物一覧での現在地
ホーム北海道の名物畜産物銘柄豚

タグ: ,