北海道のジャガイモ生産

北海道な野菜の一つ、ジャガイモ。

馬鈴薯とも呼ばれる。日本では

北海道での生産が大部分を占める。

大まかな紹介と、北海道内の

エリア別産地について紹介。

名物一覧での現在地
北海道の名物農産物根菜類ジャガイモ

ジャガイモ

イモの一種。

ジャガイモの名前の由来は、

ジャカルタ(ジャガトラ)から来たイモ。

馬鈴薯(ばれいしょ)とも呼ばれる。

公的には、馬鈴薯と呼ぶことが多い。

分類上は、ナス目ナス科ナス属。

というわけで、ナスの仲間。

トマトも近縁。

種ではなく、種芋を植えて育てる。

花も咲き、色も様々。

食用とされるのは、地中の茎が

栄養を蓄えて大きくなった、

塊茎(かいけい)という部分。

塊茎が日光に当たると毒を持つので、

食べるときにはジャガイモの芽や

緑に変わった皮は食べないように。

栄養面

ビタミンCが豊富で、

加熱しても失われにくい。

カリウムも含まれている。

カロリーは低め。

食物繊維・たんぱく質は少なめ。

脂質はほとんどない。

肉魚豆類などのタンパク源や

米やパンなどのカロリー源、

食物繊維多めな野菜と

組み合わせるといいかも。

バランスよく食べましょう。

栽培

寒い所や痩せた土地でも育つが、

連作障害が出やすい事で有名。

同じ畑でジャガイモを育てると、

土壌バランスが崩れ、虫害や

病気が発生し、収量も激減する。

複数の作物でローテーションする

輪作を行い、土地の健康度を

保つ必要がある。

長めの休閑を取るのも効果的。

病気対策として、種芋段階での防疫や

複数の種類を植えるなどの対策も

取られている。

害虫・病気

ジャガイモが大好きな害虫や

色々な被害をもたらす病気がある。

ジャガイモの害虫と病気

保存

芽が出たり、皮が緑色になると

毒性をもってしまうので、

そうならないような保存が大事。

具体的には、

涼しいところ、日光のあたらない所で

保存するのが良い。

保存することでデンプンが

糖に変わり、甘みが増すものの多い。

収穫から目が出るまでの期間を、

休眠期間といい、

イコール保存しやすい期間となる。

品種により、休眠期間の長短、

保存のしやすさしにくさ、があるので

自分で育てたい人は色々勉強を。

買って食べる分には、

新聞紙とかで包んで、

冷蔵庫に入れ、早めに食べましょう。

冷凍庫に入れると、水分が凍り、

解凍するとスカスカになる。

これを利用し、ジャガイモを凍らせ、

水分を抜き、長期保存に適した

状態にする方法も、古くからある。

歴史とか

南米ペルーが原産らしい。

痩せた土地でも育ち、保存性も高く、

大昔から食用として重要視された。

16世紀にヨーロッパへと渡り、

17世紀ごろから食用として広まり、

飢饉を救う役目を担う。

特にヨーロッパの北側・東側の

痩せた土地や寒めの気候の所で

広く栽培されるようになった。

食生活も変わるほど広まるが、

その生産性の高さから、

次第にジャガイモに依存するように。

アイルランドでは、ジャガイモ依存で

人口が伸びていた19世紀半ばに、

ジャガイモ疫病が数年にわたり蔓延。

対策の不味さも加わり、

「ジャガイモ飢饉」と呼ばれる

大飢饉も発生した。

料理

世界各地に広まり、

色々な料理が考案されている。

→世界各地のジャガイモ料理

生産量

ジャガイモの生産量は、

全世界で約3億2300万トンと、

イモ類では最多の生産量。

中国が約7300万トンとトップ。

ロシアが3800万トン、

インドが2300万トン、

ウクライナの1950万トン、

アメリカの1900万トン、と続く。

ヨーロッパ勢も生産が多い。

ドイツの約1160万トン、

ポーランド1040万トン、

ベラルーシ820万トン、

オランダ680万トン、

フランス670万トン、といった感じ。

自国での消費もかなり多い。

日本での生産量は250万トンほど。

そのうち約8割、200万トンほどを

生産するのが北海道。

他は長崎や鹿児島などが産地。

日本とジャガイモ

日本にも16世紀末にやってきた。

しばらくは観賞用としてだけの存在。

18世紀末ごろから東北などで、

飢饉対策として栽培されるように。

本格的な栽培は、

明治の開拓期以降となった。

現在の日本での生産は、

北海道が大部分を占めている。

全生産量で200万トン前後。

そのうち170万トン、8割ほどが

北海道産のジャガイモ。

他には長崎や鹿児島などが産地。

北海道では、春に植えて初秋に

収穫する春蒔き馬鈴薯が中心。

低温管理などでしっかり保存し、

春過ぎまで出荷できるようにする。

初夏になると長崎などの産地から

新ジャガイモが出回り始める。

北海道とジャガイモ

農作物生産の難しい北海道の気候。

そんな北海道の地でもしっかりと

育ってくれるジャガイモは、

一気に広まった。

北海道で確立された輪作体系。

その栽培品種の一つとして、

小麦・テンサイ・豆類とともに

大きな柱となっている。

栽培時に土をかぶせたり、

収穫時に掘り起こしが必要、など

農作物として手間がかかるため、

徐々にその生産量は落ちてきている。

ジャガイモの品種

一口にジャガイモといっても、

用途は大きく分けて4つある。

料理に使われる食用。

ポテトチップやポテトサラダ、

焼酎などの原料となる加工用。

豊富なデンプンを採取し、

片栗粉等にするデンプン用。

次の年に植える種芋用。の4つ。

割合的には、

食用が3割強、

デンプン用が3割、

加工用が3割弱、

種芋用が1割、となっている。

それぞれに様々な品種があるが、

けっこう古めの品種も多い。

種芋での増殖による栽培のため、

種のように一気に普及できず、

置き換えもしづらい面がある。

食用の品種

日本でジャガイモといえば、

ごつごつした男爵イモと

長めなメークインが有名。

どちらも古い品種だが、

まだまだ主力となっている。

以下、北海道で栽培される

生産量多めな4品種と、

そのほか特色あるものをいくつか。

<男爵イモ>

川田男爵が導入したジャガイモ。

男爵薯とも書く。

1908年にイギリスから持ち込まれた。

食感がホクホクしている。

ジャガイモらしい香りも強め。

外皮がデコボコなので、

皮むきが面倒ではある。

煮込むと崩れてしまうので、

丸ごと食べたり、つぶして

ポテトサラダなどにされる。

古い品種でセンチュウや

そうか病など病気にも弱いが、

現在も10,000haほどで生産される

日本ジャガイモの主力品種。

<メークイン>

英名のMay Queenから。

大正時代に導入された品種。

密度が濃い感じでねっとりめ。

煮崩れしにくいため、カレーや

シチュー、煮物などに適する。

皮もなめらかで下準備しやすい。

西日本を中心に人気がある。

光による緑化に要注意。

現在も5,000haほどで生産される。

<キタアカリ>

男爵イモの後継品種。

1987年に品種登録され、

ようやく最近生産が伸びてきた。

男爵イモの弱点、センチュウに弱い、

という点に抵抗性を持たせた。

カロテンやビタミンCも多めになった。

使い方は男爵イモと同様で、

色味は多少黄色っぽい。

現在は2,000haほどで生産される。

<とうや>

こちらも新しめな品種。

1995年に品種登録された。

センチュウ耐性に加え、

ウイルス耐性も目的とされた品種。

疫病には弱い。

形は丸っこく、中は黄色め。

カロテン・ビタミンCも多め。

食感なめらかで、男爵イモよりは

煮崩れがしにくくなっている。

さっと煮込んだり、ポテサラなどに。

1,500haほどで生産が行われる。

光による緑化に要注意。

他にもいろいろあるので適当に紹介。

<スノーマーチ>

そうか病抵抗性と

害虫抵抗性を高めた新品種。

2004年から北海道優良品種に。

つるんとしていて皮むき簡単。

果肉は白め。収穫後の保存により、

冬場に美味しさが増すタイプ。

<インカのめざめ>

濃黄肉・二倍体系統のジャガイモ

(一般ジャガは四倍体系統らしい)。

アンデス原産のイモを

日本に適するように改良した。

2002年に品種登録。

小粒な品種ながら、風味と

味の濃さが特徴となっている。

栗のような風味としっとりした食感。

中の色は黄色が強い。

病害虫やウイルスに弱い、

保存が難しい、と不利な点はあるが、

食味の良さから人気がある品種。

その味の濃さを楽しむなら

ジャガバターやフライがオススメ。

シチューなどにも使える感じ。

十勝エリアの幕別町を中心に

作付面積は100haほど。

<インカのひとみ>

インカのめざめの後継品種。

2009年に品種登録の新しいタイプ。

収量が増えた。害虫・病気には弱め。

小粒な外観そのままに、

外皮は赤め、中は黄色が強め。

ややねっとりとしたの食感で、

煮崩れにもなかなか強い。

揚げ物にも向く。

<カラフルポテト>

アントシアニンという成分が豊富で、

果肉が白や黄色ではないジャガイモ。

その色味を活かしたポテトスープや

ポテトチップ、お菓子などに。

シャドークイーン

2006登録北海道産。紫色が特徴。

外皮は暗い紫、中身は鮮やか紫。

ノーザンルビー

2006登録北海道産。ピンク色が特徴。

外皮も赤めで、中は鮮やかピンク。

インカレッド

2002年に農林45号として登録された。

外皮が赤く、果肉も淡く赤い。

加工用の品種

フライドポテトやポテトチップス、

コロッケ、ポテトサラダなどに

加工されて出回る品種。

揚げたときの焦げにくさ、

皮むきなど調理のしやすさ、

見栄えの白さ、などが特徴となる。

<トヨシロ>

1976年に品種登録

ポテトチップ材料のメイン。

ポテトサラダにも使われる。

センチュウに弱いのが難点だが、

依然として主力な品種。

7,000ha弱の栽培面積がある。

<きたひめ>

2001年から北海道の奨励品種。

低温長期貯蔵後でも焦げにくい。

センチュウへの抵抗性がある。

2,000ha弱の栽培面積。

<スノーデン>

ポテトチップ向けの品種。

カルビーがアメリカから導入。

秋の収穫から翌年初夏までの

長期利用可能な点が強み。

センチュウには弱い。

1,500haほどの栽培面積。

<さやか>

実が大きく、収量も多め。

デコボコの少ないつるんとした外皮で

加工・調理のしやすい品種。

中もかなり白く、ポテトサラダに

もってこいなジャガイモ。

センチュウ抵抗性を持つ。

1,500haほどの栽培面積。

<ひかる>

ポテトサラダ向けの品種。

加工しやすく、変色も少ない。

センチュウに強く、病気には少し弱め。

2006年から一般栽培がスタート。

栽培面積はまだまだ少ないが、

今後伸びてくるかも。

デンプン用の品種

ジャガイモに豊富に含まれる

デンプンを取り出すための品種。

デンプンは、とても用途が広い。

片栗粉などの直接利用。

→粘度の高さを利用する。

 食品に混ぜコシやツヤ出しに。

ブドウ糖や水あめなどの糖化製品。

→多くの食品や飲料に使われる。

安定性などを改良した化工でんぷん。

→インスタント食品などの

 均一性を求められるものに。

約7割が糖類を中心とした

食品関連に使われる。

糊や化粧品・医薬品の原料など

工業用としても使われている。

<コナフブキ>

でん粉原料用の主力品種。

昭和56年、根釧農業試験場生まれ。

含まれるデンプンが多め。

水産練製品には不向き。

ジャガイモシストセンチュウ:×

ジャガイモYウイルス:○

<アスタルテ>

昭和61年にオランダから導入。

得られるデンプンの質が高い。

ジャガイモシストセンチュウ:○

収穫まで時間がかかるのが難点。

<アーリースターチ>

平成8年、農業研究センター産。

デンプン品質はまあまあ。

ジャガイモシストセンチュウ:○

<紅丸>

昭和13年、北海道生まれ。

昭和のデンプン用ジャガイモの主力。

ジャガイモシストセンチュウ:×

イモの収量はかなり多い。

含まれるデンプンは少なめだが、

その品質は高めとされる。

コナフブキの普及により作付減少。

今は200haほどで作られる。

<エニワ>

昭和36年、北海道生まれ。

休眠期間が長めで貯蔵に強い。

塊茎腐敗に強く、耐湿性も強め。

十勝沿岸の冷涼・湿性な場所に向く。

100haほどとかなり少ない。

トヨシロなど後継の加工向けな

品種のもととして活躍した。

道内のジャガイモ産地

日本でのジャガイモ生産の

大部分を担う北海道。

だいたい8割ほどが北海道産。

エリア別では、十勝エリアと

オホーツクエリアの2トップ。

オホーツクエリアは、

22,000haの作付面積で

70万トンの出荷量。

デンプン向けが多く、約6割。

残りは食用・加工用が半々。

十勝エリアは、

18,000haの作付面積で

60万トンの出荷量。

十勝は加工用がメインで45%。

食用が30%、デンプン用が25%。

他の産地としては、

後志・上川・道南が続く。

後志エリアの11万トン、

ほぼすべてが食用。

上川エリアの9万トン、

食用と加工用が半々ぐらい。

渡島&檜山の5万トン、

ほぼすべてが食用。

外部リンク

ジャガイモ

wikipediaの紹介ページ

北海道のじゃがいも

北海道庁の紹介ページ

JRT日本いも類研究会

じゃがいも品種詳説 たくさん紹介

北海道

北海道庁の公式サイト

GoodDay北海道

観光情報いろいろ

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